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劇団Exile映画『jam』が好きでたまらない

劇団Exile映画『jam』が好きでたまらない

もう何度も書いているように、私は町田啓太(以下町田くん)のファンである。DL(密かに)で応援している俳優は沢山いるが、私の中のトップ3である玉木宏と町田啓太と横浜流星についてはカミングアウトし、人様にどんなに引かれようとしても、3人だけは人目を憚らず声を大にして応援することにしている。そんなこともあり、町田くんが所属している劇団Exileにもハマり(町田くんのせいで三代目J SOUL BROTHERSにも劇ハマった)、メンバーが出ている作品は見るようにしている。そんな劇団Exileが総出演した映画『jam』。もちろん彼の事務所のボスHiroさんがプロデュースで、監督は『蟹工船』や『うさぎドロップ』のSABU

北九州のライブ会場で年配女性たちの歓声を浴びている演歌歌手の横山田ヒロシ(青柳翔)。表情に覇気は全くない。危篤状態の彼女を思いお祈りに行った所、神さまから良い事をすれば回復すると言われ、街を車で流しながら善行をしようとしている西野タケル(町田啓太)。そして、刑務所を出てすぐにキャバクラに向かいそこに居た男をハンマーで殴るテツオ(鈴木伸之)。3人の運命が交差していく...

冒頭の10分位から心鷲づかみにされました。横山田ヒロシに釘づけです。うさんくささと場末感が、既にカオス。ライブだけでも相当キツイのに、その後のファンとの交流会はかなりキツイ。ヒロシの英語だけ巻き舌になる所とか笑えずにはいられない。そしておばさんたちが必死で凄く辛い。もうそこから笑いが止まらなかった。でも一緒に「ヒロシー!」と応援したくなる不思議な雰囲気もある。スープのシーンなどのMASAKOの狂気な暴走が最高だし、ポストクレジットにも監督のヒロシ愛が見れて好きだ。終盤で冒頭シーンに戻るところ最高でした。スローモーションにするから笑い過ぎで息続かなくて死にそうになった。ヒロシのシーンになると自然に笑いが出てしまう。そしてテツオの場面になると、画面はガラリと変わる。殺気・狂気が乱れ舞う。テツオが無言なのも殺気だっていて最高だ。そして鈴木伸之にはやっぱりアクションが合う。無言で殴る蹴るテツオの表情に全てを察することが出来る。そして西野タケルの屈託ない笑顔が意外と狂気で恐怖である。町田くんはこの役にぴったりだ。王子のようでそうじゃなく、いやでもやっぱり王子なんだけど少し狂気なところ。そしてタケルが全てをそのまま受け取り、そして実行していることに恐怖を感じた。でもタケルは本当に信じている。でも、この映画ではそのタケルの最後の運命は見せていない。だって彼の善行の多くは自己満足だったから。きっと最後の善行でタケルもそれに気づいた筈。だから最後はわざわざ見せない。そんなところもこの映画の好きな所だ。そして、そんなタケルじゃなくて、テツオに最後希望が見えたのが最高で、テツオが顔を上げるところに思わず感動してしまった。

私が劇団Exileの好きな所は、キレキレアクションも出来れば、キラっキラ王子様も出来るし、ギラっギラ悪役やクズも演じられる所だ。『ワイルド・ヒーローズ』であんなにカッコ良かった青柳翔が横山田ヒロシだなんて信じられないし、『あなたのことはそれほど』であこしゃー言っていた鈴木伸之が無口なテツオだなんて信じられないし、『スミカスミレ』の大好きなキラっキラ王子様真白勇征を演じていた町田啓太が恐怖の王子になるとは思わなかった。他のメンバーもウルトラマン仮面ライダーにも出ていたりと、バラエティに富んでいる。劇団Exileは、人間の色々な部分を演じているので人間臭さが出ていて大好きだ。

結局、人間の狂気が一番ホラー。そう思わせてくれる映画で、喜怒哀楽の全てが詰まっている。『HiGH&LOW』とはまた違う、人間臭さが癖になる劇団Exile独自のらしさを感じた。これだから劇団Exileが好きでたまらない。

https://ldhpictures.co.jp/movie/jam/