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ここでは、「○○が好きでたまらない」でブラックムービー以外の好きな人・物・事などを書いております。

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私は2020年春・夏ドラマが好きでたまらない

2020年春・夏ドラマ(4-6月期&7-9月期)
前期に続いて書きますね。とは言え、今回は新型コロナウイルスのせいで期間がグチャグチャです!という訳なので、春ドラマと夏ドラマの合体版。

今回、私が観ていたのは、

月21『SUITS 2』
火21『竜の道 二つの顔の復讐者』
水22『私たちはどうかしている』
木22『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』
木23『ギルティ~この恋は罪ですか?~』
木23『おじさんはカワイイものがお好き。』
金22『MIU404』
土23『いいね!光源氏くん』
日22『美食探偵 明智五郎』

何か忘れている気がするけれど。今回は春&夏なのに少な目!なんか上手く曜日がバラけてくれなかったのが理由。人気の『私の家政夫ナギサさん』も多部未華子瀬戸康史も大好きだから途中までは見ていたのですけど...... 全ては、新型コロナウイルスのせい!!

『竜の道 二つの顔の復讐者』
当然のことながら、玉木宏さま命!の私なのでハマりました。もちろん大好きな玉木宏さまが出演だからという理由もあるのだけど、本当に面白い内容のドラマで完全にハマりました。私、今回毎週2度見てましたから! 毎回すごいハードボイルド。ちょっと昭和の匂いもするのだけど、それが逆にたまらなく、ドハマりしてしまう。玉木宏さま演じる竜一の喫煙シーンも多かったですが、そこだけ切り取ると何だか艶麗な昔のフランス映画の俳優のようでドキドキしました。そして時折見せる表情が切なくて色気が尋常じゃなかったです。今回で益々好きになってしまいまして、もうどうしましょうって感じです。ツイッターでは玉木宏さまのことで文字数が埋まってしまうので全然書きませんでしたが、完璧な弟の竜二を演じた高橋一生とのコンビも最高でしたね。最後の方は、2人の双子役が全く違和感なく、逆に2人がシンクロしてきて最高でした。5話で死にそうな顔した竜一を懸命に走って追いかけた竜二が最高に素敵だった。月9のヒーローかと。高橋一生は、『僕らは奇跡でできている』といい関テレのこの枠と相性が良いんだと思います。久々に悪役を演じた遠藤憲一も流石でしたね。あの方言もハマっていた。悪役なのに人間臭さもあって、より一層ドラマになってましたね。そのエンケンさんの息子を演じた正統派のお坊ちゃま細田善彦もピッタリでしたよ。最後は凛子に竜一を託したいくらい奈緒も良かった。松本まりかの泣き演技も真骨頂って感じだし、今野浩喜もいいコミックリリーフになっていたし、落合モトキはもう追いかけないでー! 下衆っっ!! ってなったし、 西郷輝彦の最後の種明かしは心底ビックリした! キャスティングが凄く良かった。復讐モノだけど、途中でスッキリする所もあるし、何しろ全然思い通りに進まないことも多くてジリジリ、ハラハラさせられた!一話目の竜一と竜二の衝突映像が、あんなに愛のある戦いだったなんて! って分かった時に泣きました。また、それを一話目で見せられたからこそ、途中途中で竜二が竜一を裏切るのではないか?なんて思わせハラハラしました。それを思わすいい明かし映像だったんですよね。唯一不満があるとすれば、斉藤一成版のチンピラ竜一がもっと観たかった! ということだけ。チンピラ玉木宏さまは、最高なのだと知りました。チンピラ玉木宏さまが、10月も続くので楽しみです。

『MIU404』
『竜の道』と同じくらいにハマりました。春期は、この2作が最高で最強でした。正直、期待していなかった。でも最高に面白かった。綾野剛星野源のコンビがあんなにハマるなんて! という感じです。最終回手前でやっと2人は『コウノトリ』コンビだったと気づきました。そんな風に前のドラマのことを忘れてしまう位、2人はMIUの刑事でした。『アンナチュラル』関連が話題に上る事が多かったけれど、それ以上に面白かった。毎回のゲストも良かったし、主役の2人が徐々にコンビ感が出てくるのも良かったし、九重くんが成長していくのも面白かったし、陣馬さんのベテラン感も好きだし、桔梗さんも聰明で好きだし、なにより息子のゆたか君が可愛すぎる!あの子、『テセウスの船』にも出てたよね。名子役過ぎる。そして、毎回どこでうどんが出てくるのかも楽しみだった。まあでも、普通に『アンナチュラル』の署長(松重豊)と坂本さん(飯尾和樹)が出てきた時には嬉しくて、「UDIラボ~!」と声が出ましたよ。大好きな大倉孝二の西武蔵野署コンビまで! シリーズ化して欲しい。そして、次回はもっともっともっと綾野剛を走らせて欲しい!

『私たちはどうかしている』
原作は最終巻が出たら買うつもりな位好き(最終巻が出てから一気読みするタイプ)。見事に原作にかなり忠実で良かった。正直、横浜流星に原作の椿ぽさを感じなかったのだけど、始まってみたら「そのまんま椿」でした。椿の髪の感じまで似せたのはお見事。やっぱり横浜流星は、少女漫画のヒーローをやらせたらピカイチ。右に出る者はいない。これから少女漫画の実写化は、全て横浜流星にやってほしい!少女漫画のキザなセリフも横浜流星なら浮かないで決まる。また浜辺美波が可愛い。着物があんなに似合うとは。そして、観月ありさ!原作を読めば女将がこのドラマの肝になることは分かっていた。キャスティングを聞いた時、女将ぽい色気はあるけれど、若過ぎるのでは? と正直思った。始まって最初の頃は、声を荒げて凄むところで声の出し方が違うなーとか思ったけれど... 最終回に向かっていくにつれ、声の出し方とかもキッチリとしてきて、もう今日子女将そのものでしたよ。最終回のトラックのシーン、凄くて見惚れた。流石、ドラマ出演でギネスだかの記録を持っている女優は違いますよ! アッパレでした。今じゃ、インスタフォローしている位好き。あと、このドラマに山崎育三郎がキャスティングされたと聞いたとき、すぐに分かったよ、多岐川役だと!その位イメージがピッタリ。また横浜流星浜辺美波の共演見たいなー。

『美食探偵 明智五郎』
やっぱ中村倫也はモテるよねー。を感じざるを得ない。中村倫也は、学校で同じクラスor会社で同じ部署になったら、絶対に好きになると思う。身近にいたらヤバい。学校で一番モテるタイプではないかもだけど、身近の女の子たちが夢中になって隠れファンが多い感じ。中村倫也は、こういう浮世離れした役もこなせるのも強み。小芝風花も可愛かったし、小池栄子が美しかった。このドラマもコロナのせいで1話少ないのかな?

最優秀作品賞
『竜の道 二つの顔の復讐者』&『MIU404』
どっちかを選べない。今期はこの2作品にメロメロになりました。

主演男優賞
玉木宏高橋一生『竜の道 二つの顔の復讐者』
竜一と竜二、2人で竜の道です!!!!!

主演女優賞
伊藤沙莉『いいね!光源氏くん』

助演男優賞
遠藤憲一『竜の道 二つの顔の復讐者』

助演女優賞
麻生久美子『MIU404』

MVP
桐山漣『いいね!光源氏くん』&『おじさんはカワイイものがお好き。』
最近、桐山漣が出ているドラマにハズレはない。


今期も楽しませて頂きました。ありがとうございました。私は2020年春・夏ドラマが好きでたまらなかった。

さ、10月からも楽しみです!って、始まってしまった。

私は2020年冬ドラマが好きでたまらない

2020年冬ドラマ(1-3月期)
毎年、本家のブログの方で年末に日本のドラマのことをまとめて書いておりました。が... 年々、その項だけが膨れ上がってしまっている。ならば、シーズン毎に書いた方が良くない?って訳で、こちらにシーズン毎にまとめます。その方が記憶も新しいし。

毎シーズン、大抵1日に1作品程度観ている。月曜なら月9とか、日曜なら日曜劇場とか、大抵はプライムタイムの目玉作品を中心に観ている。ところが今期は、困ったことにプライムタイムのドラマが私的にはイマイチ... ハマらなかった。プライムタイムでハマったのは、唯一『テセウスの船』。あとは全て深夜ドラマを観ていた感じだ。

私が観ていたのは、
火00『ブスの瞳に恋してる2019』
水00『僕はどこから』
金23『女子高生の無駄づかい』
金00『コタキ兄弟と四苦八苦』
土23『アリバイ崩し承ります』
土26『この男は人生最大の過ちです』
日03『鈍色の箱の中で』
日21『テセウスの船』
日22『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』

結構観たね!って、上に挙げたのは、1話から最終回までちゃんと観た作品。1話だけ観た作品なら、もっともっとある。正直に書こう。『ケイジとケンジ 所轄と地検の24時』は、2話まで観た。しかも面白いじゃんと楽しみにしていた。3話放送前にアレが起きて、やっぱりどうしても見続ける気持ちを保てなかった。桐谷健太、本当にごめんなさい!私も見続けたかったよ。

『僕はどこから』
恐らく原作が面白いのだと思う。ドラマも面白くて、間宮祥太郎が物凄く好きになりましたね。今期の『アリバイ崩し』とか、『俺の話は長い』とか、『ハケン占い師アタル』の時みたいな、ちょっと抜けたアホな子の役が多いけれど、今回の硬派な不良ヤクザこそハマり役だと思いました。毎回、どこかに必ずカッコいいシーンがあって痺れる。最終回のセリフにも痺れて泣きました。中島裕翔が演じる薫くんの事を分かっていて、薫くんには優しい所とかキュンと来た。岡崎体育も良かったし、仲本工事の園長先生にも泣かされましたね。音尾琢真の中間管理職ぽいヤクザも最高で、どっちについているのか分からず最後までハラハラさせられました。中島裕翔と間宮祥太郎と言えば、『水球ヤンキース』ですね。あの時は、中島裕翔が硬派な不良だったので、何となく思い出に浸る。中島裕翔の作品は割りと見ちゃうんです(『刑事バレリーノ』も見ている)。だから今回も見始めて、ハマりました。

『女子高生の無駄づかい』
これは自分の高校時代を思い出した。女子校ではなく、共学だったのに、1年の時になぜか女子だけのクラスがあり、そこに居た時の自分の気持ちを瞬時に思い出した。共学だし、高校だし、「彼氏作るぞ!」って普通にバカ(岡田結実)と同じように思うじゃないですか!なのに女クラだった時のあの気持ち。でも、女子だけでも結構楽しく、3年間の中で実は一番楽しかったかもしれない。ドラマは一生懸命ふざけていた。あの世界観に入り込めてしまう人だけが楽しめたドラマだとは思う。ショート作品を詰め込んだ感じなのだけど、ちゃんと繋がっていて、しかもまとまっている。最後の『ロボっこ』はお見事でした。「お前面白い女だな」&「はんぱねー女」コレクションも笑った。1話目のヒザがツボに入ってしまい、久々に涙流しながら笑った。これはシリーズ化できそうなので、2年になったみんな+ワセダ&教頭も見てみたい。高橋(仮)と青山(仮)もまた見たい!

『コタキ兄弟と四苦八苦』
これは玄人好みなドラマでしたね。上手い人たちが本当に上手く作ったドラマ。最後まで数字と苦の拘りが上手かった!最後、本当にヤラレた。「零士ぃぃぃいいい!」と叫びましたわ。ねずみ講を扱った回では、ミイラ取りがミイラになる感じで上手かった。社会的なことをサラっと入れているのが良いですね。ゲストも、1話目から市川実日子とか樋口可南子とか小林薫(零士)など、「そりゃ、面白いでしょ!」的なズルいレベルのゲストが多かった。芳根京子恐ろしい子...(III꒪-꒪)(白目) 上手いし可愛い。主題歌も好み。

『アリバイ崩し承ります』
完全に浜辺美波にやられた!この可愛さは何だろう?と、毎回凝視していた。分かったのは、「うふふ」とか「あはは」的なふとした笑みが恐ろしい位に可愛い!あれは武器。マシンガンに相当する殺傷能力。あれにやられない人はいないでしょ。浜辺美波はもちろんヒロインとしてすごく華があって、観ているだけで幸せになれるので最高なのだけど、安田顕さま!前期の『俺の話は長い』とは全く違う役柄。浜辺美波とピッタリでしたね。成田凌も良かったし、勝村政信も良かった。これもシリーズ化できると思うので、絶対にして欲しい!!

テセウスの船』
これはハマるよね。主人公の心さんも佐野文吾パパも、鈍くさくてハラハラする!でも、そんな2人の家族が幸せになって欲しいと思ってしまう。そしてそれを見たいが為に見ちゃう。最終回は、あと30分位あると全ての謎がクリアになったかな?とは思った。ユースケ・サンタマリアの部分とか、心と由紀の出会いとか、過去の佐野家のその後&タイムカプセルとか。知りたいことが、まだちょっとだけ謎になっているよね。最近多い、「その後はウェブで」系なのがちょっとだけ残念。あと最後は「乾杯ー!」じゃなくて、現在の佐野家の「元気ですかー!」が聞きたかった。っていうか、最後は澤部がぜーーんぶ持っていったね。そのままで笑った。でも全10話、本当にハラハラさせられた。面白かったです!『スミカスミレ』ファンの私にとっては、辻井くんが立派になられた!という感じです。鈴木亮平上野樹里榮倉奈々も子供たちも素敵でした!


『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』は、最終回でやっと「レン」と「リコ」の違いが分かった。清野菜名横浜流星のアクションはとても見ごたえあって本当に良かった。なので、それをもっともっと見たかった。『鈍色の箱の中で』は、神尾楓珠の金髪サラサラヘアーが見たくて観てました(正直)。

最優秀作品賞
該当なし
『僕はどこから』か『コタキ兄弟と四苦八苦』か『アリバイ崩し承ります』の中からコレ!っていうのが選べないので。

主演男優賞
滝藤賢一古舘寛治『コタキ兄弟と四苦八苦』

主演女優賞
浜辺美波『アリバイ崩し承ります』

助演男優賞
間宮祥太郎『僕はどこから』
安田顕『アリバイ崩し承ります』

助演女優賞
芳根京子『コタキ兄弟と四苦八苦』
上野樹里テセウスの船』

MVP
間宮祥太郎『僕はどこから』&『アリバイ崩し承ります』
仲本工事『僕はどこから』&『テセウスの船』

今期も楽しませて頂きました。ありがとうございました。私は2020年冬ドラマが好きでたまらなかった。

さ、4月からは何が待っているのでしょうか?取りあえず、玉木宏さまの『竜の道 二つの顔の復讐者』と町田啓太くんの『ギルティ~この恋は罪ですか?~』という楽しみがあるので、7月まで何が何でも死ねませーん!
そして長っ!

劇団Exile映画『jam』が好きでたまらない

劇団Exile映画『jam』が好きでたまらない

もう何度も書いているように、私は町田啓太(以下町田くん)のファンである。DL(密かに)で応援している俳優は沢山いるが、私の中のトップ3である玉木宏と町田啓太と横浜流星についてはカミングアウトし、人様にどんなに引かれようとしても、3人だけは人目を憚らず声を大にして応援することにしている。そんなこともあり、町田くんが所属している劇団Exileにもハマり(町田くんのせいで三代目J SOUL BROTHERSにも劇ハマった)、メンバーが出ている作品は見るようにしている。そんな劇団Exileが総出演した映画『jam』。もちろん彼の事務所のボスHiroさんがプロデュースで、監督は『蟹工船』や『うさぎドロップ』のSABU

北九州のライブ会場で年配女性たちの歓声を浴びている演歌歌手の横山田ヒロシ(青柳翔)。表情に覇気は全くない。危篤状態の彼女を思いお祈りに行った所、神さまから良い事をすれば回復すると言われ、街を車で流しながら善行をしようとしている西野タケル(町田啓太)。そして、刑務所を出てすぐにキャバクラに向かいそこに居た男をハンマーで殴るテツオ(鈴木伸之)。3人の運命が交差していく...

冒頭の10分位から心鷲づかみにされました。横山田ヒロシに釘づけです。うさんくささと場末感が、既にカオス。ライブだけでも相当キツイのに、その後のファンとの交流会はかなりキツイ。ヒロシの英語だけ巻き舌になる所とか笑えずにはいられない。そしておばさんたちが必死で凄く辛い。もうそこから笑いが止まらなかった。でも一緒に「ヒロシー!」と応援したくなる不思議な雰囲気もある。スープのシーンなどのMASAKOの狂気な暴走が最高だし、ポストクレジットにも監督のヒロシ愛が見れて好きだ。終盤で冒頭シーンに戻るところ最高でした。スローモーションにするから笑い過ぎで息続かなくて死にそうになった。ヒロシのシーンになると自然に笑いが出てしまう。そしてテツオの場面になると、画面はガラリと変わる。殺気・狂気が乱れ舞う。テツオが無言なのも殺気だっていて最高だ。そして鈴木伸之にはやっぱりアクションが合う。無言で殴る蹴るテツオの表情に全てを察することが出来る。そして西野タケルの屈託ない笑顔が意外と狂気で恐怖である。町田くんはこの役にぴったりだ。王子のようでそうじゃなく、いやでもやっぱり王子なんだけど少し狂気なところ。そしてタケルが全てをそのまま受け取り、そして実行していることに恐怖を感じた。でもタケルは本当に信じている。でも、この映画ではそのタケルの最後の運命は見せていない。だって彼の善行の多くは自己満足だったから。きっと最後の善行でタケルもそれに気づいた筈。だから最後はわざわざ見せない。そんなところもこの映画の好きな所だ。そして、そんなタケルじゃなくて、テツオに最後希望が見えたのが最高で、テツオが顔を上げるところに思わず感動してしまった。

私が劇団Exileの好きな所は、キレキレアクションも出来れば、キラっキラ王子様も出来るし、ギラっギラ悪役やクズも演じられる所だ。『ワイルド・ヒーローズ』であんなにカッコ良かった青柳翔が横山田ヒロシだなんて信じられないし、『あなたのことはそれほど』であこしゃー言っていた鈴木伸之が無口なテツオだなんて信じられないし、『スミカスミレ』の大好きなキラっキラ王子様真白勇征を演じていた町田啓太が恐怖の王子になるとは思わなかった。他のメンバーもウルトラマン仮面ライダーにも出ていたりと、バラエティに富んでいる。劇団Exileは、人間の色々な部分を演じているので人間臭さが出ていて大好きだ。

結局、人間の狂気が一番ホラー。そう思わせてくれる映画で、喜怒哀楽の全てが詰まっている。『HiGH&LOW』とはまた違う、人間臭さが癖になる劇団Exile独自のらしさを感じた。これだから劇団Exileが好きでたまらない。

https://ldhpictures.co.jp/movie/jam/

『腐女子、うっかりゲイに告る。』で考える

腐女子、うっかりゲイに告る。』で考える
www.nhk.or.jp

最近、NHKドラマは熱い。NHKには色々なドラマ枠があるけれど、どこも熱い。『いだてん』に『透明なゆりかご』に『昭和元禄落語心中』に『トクサツガガガ』に『デジタル・タトゥー』... 去年から今年だけでもこんなに良い作品が揃っている。特にLGBTQを扱った作品で本領発揮する。去年の『女子的生活』の時にも思った。『女子的生活』は、大好きな町田啓太が出ていたから見た。最初はその程度だったけれど、LGBTQを重くなく、かと言って雑で軽々しく描いている訳でもない、絶妙なバランスで主人公の心情を丁寧に描いていた作品で、最後にはガッツリハマっていた。そんなNHKの新しいドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る。』も、やはりそうだった。金子大地が出ているから... そんな軽い気持ちで最初は見始めたが、終わる頃にはガッツリと見ていた。

同性愛者である主人公の安藤純(金子大地)は、年上で既婚者の彼氏マコトさん(谷原章介)がいるけれど、そのことをひた隠しにして高校生活を静かに送っていた。偶然、ある日、同級生の三浦さん(藤野涼子)と本屋でバッタリ会ってしまい、彼女の秘密である腐女子(BL好き女子)であることを知ってしまう。三浦さんは、中学時代に腐女子バレしてしまい気持ち悪がられた経験があるので、純には内緒にして欲しいと頼む。そんなやり取りをしていくうちに、純と三浦さんは徐々に心を開き始めるが...

と、高校が舞台のLGBTQ作品である。この作品は『女子的生活』とは違って、かなり重い。タイトルからは想像出来ないほどの重さだ。逆に今回はその重さが良かった。『おっさんずラブ』では異次元な新世代を演じていた金子大地とは思えないほど、今回の金子大地は暗い。恐らくこの時期放送していたドラマの中で(いや今年のドラマでかもしれない)一番暗い役で、彼を覆うオーラは闇で、向う側には何も見えない程暗い。そして、金子大地演じる純くんが暗い闇を抱えるほど、私は罪悪感を感じてしまった。恐らく他の視聴者もそうだったことと思う。私も以前どこかで知らない間に純くんと同じ悩みを抱える人たちを傷つけていたかもしれない。私たちをそう思わせてしまう演技だった。そして、純くんは暗くなるけど、相手役の三浦さんだけは明るかったのが良い。『女子的生活』で町田啓太が演じていた後藤のように、私たちが取るべき姿勢を見せてくれている。希望であり光である存在。彼女の屈託ない笑顔には救われたし、終盤の体育館での長台詞は圧巻だった。

このドラマを見てハッキリと分かった事がある。『おっさんずラブ』が盛り上がった時もそうだったが、掲示板やSNSでドラマを語る時に、「私は腐女子じゃないけれど」や「BL好きじゃないけど」という枕詞が用いられることが多かった。その言葉に私はずっと違和感を感じていた。腐女子やBL好きの人々に壁を作っているような言葉だ。「私は『おっさんずラブ』が好き」と書いただけで、その書いた人を腐女子やBLだと決めつけてしまう方が短絡的で愚かだ。それだけの情報で固定観念で人を括ったり、レッテルを貼る方が悪い。そして、その人が「じゃなかった」として、何なんだ?と。その壁が、純くんや三浦さんを傷つけているんだと、このドラマで教わった。その人にとって腐女子やBLや同性愛は「じゃない」世界でも、それが普通の世界が当然ある。色んな世界がある。大なり小なり。私も、ブラックムービーが好きという小さい世界にいる。居ない人たちにとっては、理解できない世界だ。正直、その世界で悩むこともある。純くん位の頃は私も悩んだ。周りに同じ趣味の人なんていなくて孤独だったから。黒人(が全員)好きというレッテルを貼られ、実際に嫌な事を言われたり、された事まである。純くんの悩みに比べたら、私の悩みなんてちっぽけだ。でも好きなことは止められなかったし、それが自分なのだと受け入れて、好きな物を書き続けた。分かってくれる人が1人でも居ればいいから。受け入れてくれる人は必ずいる。時間が掛かるかもしれないけれど。そんな世界を手に入れた人たちが、同じ時期の別のドラマに居るのを確認した。別チャンネルで放送したの『きのう何食べた?』の人たちだ。

このドラマの純くんにも、強くなっていく予感を感じた。分かってくれる大事な人が現れる。純くんバージョンの『きのう何食べた?』が見れるのも、そんな遠くない気がしている。

私は町田啓太/真白勇征が好きでたまらない

真白勇征は世界ドラマ史上最高な王子様説

私は今年に入るまで町田啓太という俳優を知らなかった事をとても悔やんでいる。何年か前に玉木宏の作品を観てからというもの、それまで日本の俳優やドラマや作品に全くと言って興味の無かった私が熱病にかかったように夢中になった。新しい世界を観て知っていくのは、元々怖いもの知らずで新しい経験をするのが好きな私には楽しくて仕方ない事だった。それでも色々な事情もあるし、全てを追うのは不可能に近いし、そこまでする必要もないだろう。だけど、『スミカスミレ』をリアルタイムで観ていなかった事をこんなに悔やんだ事はない。その『スミカスミレ』で町田啓太という俳優が演じた真白勇征は、世界で一番王子様に近い完璧な男性キャラクターであった。これまで日本、アメリカ、イギリス、カナダ、フランス、イタリア、アフリカ全般、中国、etc...と世界各地の映画を死ぬほど観てきた私だけれど、それでもやっぱり真白勇征が絶対にナンバーワン王子様である。それをこれから力説したい。と言え、本当は「真白勇征は世界ドラマ史上最高な王子様説」という新書を書きたい位にネタはあるので、そのスニペット的に少しだけ。

<まず『スミカスミレ』とは?>
その前に『スミカスミレ』とはどんなドラマなのか?から。テレビ朝日の「金曜ナイトドラマ」で放送された1時間ドラマ。主演は『ヒロイン失格』の桐谷美玲。原作は高梨みつばの同タイトルの漫画だが、設定は若干変えられている。
厳しかった父と実家の花屋の手伝いと高齢の母の看病などで65歳まで男性と付き合う事の無かった如月澄(松坂慶子)。母が亡くなり、いよいよ一人に。そんな時にふと自分の人生を振り返る。受かった大学にも父の一声で通えなかった澄。母の遺影の写真を探すために納屋に入り、そこで見つけたのが小さい頃に見かけた屏風。燕子花と黒猫が描かれていた。懐かしさもあって家の中に久々に飾る事にした。その前で自分の若かった頃の写真や大学合格通知を前にしていたら、うとうとしてしまう。そんな時に男性の声で「お前の望みはなんだ?」と声を掛けられる。夢だと思っている澄は「人生をやり直す事...」と答える。朝起きると澄は20歳のピチピチの女性スミレ(桐谷美玲)となっていた。そして黎(及川光博)と名乗る和服の男が居た。黎の手続きにより、大学に通い始めるスミレ。戸惑う事ばかりだったが、出会った真白勇征(町田啓太)に色々と助けてもらい...

というファンタジードラマ。主人公の相手役である真白勇征(以下真白くん...「同級生なんだからさん付けじゃなくていいよ」)は、1話目からグイグイと絡んでいきます。

<真白勇征とは?>
黎さんの黒革手帳によると、「真白勇征、椿丘大学文学部所属2年生、21歳、4月3日生まれ、血液型O型。自宅は900坪の豪邸。一人息子で、家族は両親のみ。父親は地元企業社長兼、市議会員を務める有力者。椿丘大学には一浪して入学してますが、成績は非常に優秀です。容姿、お人柄、更に家柄まで申し分のないご相手です」という事だ。真白くんのご実家は何度も劇中も出てくるが、本当に凄い豪邸。4話の最後に真白くんが颯爽と玄関門までスミレを迎えに来るシーンが見物。その時、初めて真白くんの実家を見たスミレが口をポカーンとしていたが、あれが本当なら私も口をポカーンとするレベルの豪邸だ。それもその筈、松本記念音楽迎賓館が真白家として描かれているのだから。

そんな正真正銘のお坊ちゃまでありながら...これがあるから真白くん最高説を力説したいのだが...真白くんは大学の講義後、倉庫で友人の辻井(竹内涼真)と力仕事のアルバイトをしている。劇中から察するに恐らく週3-4回のバイトである。回が進むにつれ、スミレとデートする真白くんだが、バイトで一生懸命貯めたお金を使っている。1泊旅行までするが、新幹線代から宿泊代まで全て真白くん持ち。そして本人は「安物だけど」と言っていたが、オープンハートのネックレスまでプレゼントしている。親には頼らない自分が汗を流したお金でスミレを喜ばす事を考えている。真白くんの言葉を借りれば「そんなの何かしてあげたいからに決まってるじゃん」との事。どこまで素敵な男性なのだろう...

真白くんを良く知るのにもう一つ良い例がある。真白くんの事を好きな女の子である幸坂亜梨紗の存在だ。子分を2人抱え、確実に大学ヒエラルキーの中のトップに存在し、ルックスも可愛い女の子。幸坂は、真白くんに近づく女性たちを学校内の権力を使って嫌がらせをしている。そんな幸坂に真白くんは言う時は言うし、断固とした態度も見せる。3話目の遊園地デートでそれは著しく見れるが、1話目から幸坂の目の前でスミレの手を引くなど、この態度は最初からブレていない。あと忘れてはならないが、6話目の「余計な詮索するなよ!」のシーンですね。絶対に怒らない真白くんが唯一怒ったシーン。もちろんスミレを守る為。

そして最終回。正直、爆笑した。「え?」と、困惑しつつ爆笑させてもらった。特にタクシーのシーンは今でも声出して笑っている。だけど...真白くんの「彼女は...(ネタバレの為省略)キリッ」の後からは、とんでもない位ロマンチックな名台詞が飛び出す。あの黎さんですらビックリしてしまう感動シーン。そしてこちらをニヤつかせる甘ーーーーーいラストシーン。撮影中の2人は照れまくっていたらしいが、2人が頑張ってくれて私は嬉しい。だってこんなに人を幸せな気分にしてくれるラストは無い!という程に完璧なラストだったから。あのラストは「いいドラマを観た」と、そう心から思わせてくれた。

<町田啓太とは?>
所で、そんな真白くんを演じた町田啓太くんは、この真白くん役のお話しがきた時に自分がこの役を上手く出来るか悩んだという事だ。『スミカスミレ』のDVD特典映像の中でヒロインを演じた桐谷美玲ちゃんも「町田くんは普段から真白くんで、悩んでいたというのはビックリした」と言っていたが、私も驚いた。というか、私は真白くんの町田くんが初見(本当はGTOのチョイ役だが認識出来る役では)だったので、てっきりこういう人なのだとすんなり認識出来た。で、このドラマを見てから町田くんの出演作品を手あたり次第に見て、今やっと8-9割程見れたと思う。そうしてやっと町田くんの役作りの苦悩が分かった。どちらかというと、『スミカスミレ』以前の町田くんが演じてきた役は粗野でぶっきら棒で不愛想な役が多かった。私に至っては、ドラマ『スミカスミレ』→ドラマ&映画『HiGH&LOW』→映画『スキマスキ』の順番で見てしまったので、役のふり幅の広さと見た目の違いに頭がぶっ飛んでしまった。真白くんと『スキマスキ』の超おバカな大学生ヘイサクが同一人物とどうしても思えず&認識できず、「あれ?町田くん出てないじゃん!」位に思った程だ。でも、それ故に町田啓太という俳優に興味を持ち、惹かれた。その他、人狼兄弟からイケメンだけどヤ×ザな取立て屋に売り出し中の若手俳優に母思いのお化けにカーボーイに憧れる旅館の息子から寝癖の酷い理系男子という相変わらずのふり幅を見せてくれている。たまに町田くんが劇団Exileなのが汚点と書いている人を見かけるが、私はそうは思わない。悪役も引き受ける劇団Exileだからこそ、町田くんはこのように幅広い役を貰え演じる事が出来た。良い人も悪い人も演じられる、それこそ役者冥利に尽きる。そして何より劇団Exileに居る事で、『HiGH&LOW』をはじめとするアクション作品に多数出演し、その身体能力の高さも見せてくれているのだ。『シュガーレス』のハイキックは、ジャン=クロード・ヴァン・ダムに次ぐ美しいハイキックだ。
そして町田啓太を語る故で欠かせないのが、元Generationsだという事。Exile三代目J Soul Brothersに続く白濱亜嵐や関口メンディーが所属するグループ。町田くんがバリバリに踊る当時の映像がYoutubeに残っているので、町田啓太で検索して欲しい。これまたどれが町田くんですか?という風に別の顔を見せてくれている。

何というか、町田啓太が演じた真白勇征は、私が凄く小さい頃に見て夢みた漫画の世界の王子様をギュッと凝縮させ現在にマッチさせ甦らせた王子様。『キャンディ・キャンディ』(古くてごめん)のアンソニーとかテリィとかステアとかアーチーとかの良い所をギュっとね。ならば、及川光博が演じた黎さんはアルバートさんやジョルジュのような存在。ヒロインを幸せにする王子様が真白くんで、ヒロインを助けるナイト(騎士)が黎さんだった。及川さんの黎さんにはあまり触れていないけれど、本当に素敵で素晴らしいし、ヒロインの桐谷美玲ちゃんが2人に惚れられるのが当たり前な程可愛いし、松坂慶子さんはチャーミングで本当に素敵。そして4話はスミレと真白くんの自撮りやおでこに...がという神シーンがあるけれど、「よっちゃんの回」とファンの間では呼ばれているほど、澄と学生時代の親友よっちゃん(立石涼子/反町GTO教頭ネジネジの奥様役)との絡みが感動的で、ドラマとしても最高だ。

という訳で、この4000字弱でどれだけ真白勇征と町田啓太の魅力をお伝え出来たか分からないけれど、とにかく読んでくれた方がちょっとでも『スミカスミレ』観てみようかな?と思ってくれただけでも嬉しい。そして今日の写真は私が「霊長類最強のバックハグ」と呼んでいる写真。

最初に書いた通り、新書「真白勇征は世界ドラマ史上最高な王子様説」を書きたい位にネタはある。例えば、真白くんが遊園地デートの時にクレープを食べた瞬間に肩を上げて喜んだ所、真白くんのセリフの端々に「ふふふ」や「ぐふ」が漏れている所(町田くんの他の作品には絶対にない)、真白くんのボデータッチ(黎さん風)、真白くんとアンディ(愛犬)の仲、真白くんの筆入れに見るスミレへの愛、真白くんの寝顔シリーズ、真白くんの倒れ方シリーズ、遮られて言えなかった真白くんの言葉の数々...などなどでそれぞれ一章ずつ書ける程に書きたい事は山ほどある。

と、ブラックムービーが好きでこのブログ読んで下さっている購読者の皆さんを困惑させていると思う(今回だけなので許してー!)。全く興味が無かった私をここまで饒舌にさせるほどの魅力がある真白勇征と町田啓太なのでした。

<以前にここで書いたものと全く同じです。こちらにもアップしただけです>

私は玉木宏が好きでたまらない

私は玉木宏が好きでたまらない

兄の影響で小学校を卒業するころには洋画・洋楽が好きで、中学に入るとそればかり見て・聴いていた。そういう子にありがちな、洋画・洋楽以外を全否定する子でもあった。つまり、邦画・邦楽を認められない残念な子だった。その残念さをかなり拗らせ、割りと最近までそんな感じで、それを猛烈に今になって反省している。そんな残念な私の壁を破り、新たな扉を開けてくれたのが、玉木宏だった。

反町GTOの時(ちなみに玉木宏も玉木役で10話に出演)にも書いたが、本当に日本のTVドラマや映画を見なかった。20代半ばからは、アメリカと日本を行ったり来たりで暮らしていたので、余計に遠ざかっていた。元々はコメディが好きで、バラエティ番組ばかり見ていたのもある。更に書けば、同じ年の同じ女性たちがキャーキャー言うような俳優やアイドルたちに興味を持てなかった。彼らはナヨっとしているもやし子なのにキザっていて、魅力的には思えなかった。

何きっかけだったか覚えていないのだけど、何となーーく日本のドラマを見始めるようになった。多分2014年ごろ。ちょっと日本へのホームシックもあったのかもしれない。『昼顔』とかがヒットした年。その頃に観た『きょうは会社休みます。』で朝尾さんを演じた玉木宏を見て、私は新たな扉を開けてしまった。

きょうは会社休みます。』の玉木宏は、会社CEOで容姿端麗な完璧な男。乾杯!をイタリア語の「サルーテ!」とキザって言っても決まっていた。普段は、そんな感じの人には興味のない私ですら惚れた。「あ、私結構イケメン好きなんだー!」と自分でも思ったほど。そして、主役の綾瀬はるかとコンビネーションもバッチリだった。2人が夕焼けを見ながら玉木宏が「黄昏てんの」っていうシーンも好きだし、2人でソーセージ買いに行った所は本物の夫婦ぽくて好きだった。(だから… 結末は予想出来たけれど、それでも最終回には心底絶望した!

それから、2人が共演している『鹿男あをによし』のDVDを手に入れて見た。もうすっかりKOされてしまった。『鹿男あをによし』の面白さは、これまた2000文字位必要なので、また別の機会を設けるとして、私はこのドラマで玉木宏綾瀬はるかに完落ちした。

『鹿男』で玉木宏が演じた小川先生は、『きょうは会社』の朝尾さんとは全く違っていた。何をやっても運がついていないダメっ子だった。そんな男が日本の運を任させる。「僕なんかが...」とボヤキながらも、ちゃんと周りが見えていて、運を全うする姿が凄く魅力的だった。「あ、日本にも最高にイケメンなのに、こういう演技を見せてくれる俳優さんっているんだ!」と思った。昔から、3枚目が仕事に恋に頑張る感じの作品が好きだった。例えば、トム・ハンクスの映画『スプラッシュ』とか『恋のじゃま者』とか。玉木宏の小川先生は、トム・ハンクスのそれぽくて、「それって80年代のトム・ハンクスが演じる役じゃん、超絶怒涛のイケメン2枚目の玉木宏がそれをやるって、ずるい!」と私は思った。でも、それはもう完落ちしない方が無理だった。超絶怒涛のイケメン2枚目の玉木宏が、カッコつけるわけでも無く、自分をドラマで良く見せようとも思っていない感じで、人間的に魅力溢れる小川先生を演じていた。それで私の拗らせた残念な壁が見事に破壊されてしまった。

それから私は怒涛の玉木宏作品観る期間に入った。綾瀬はるかとの共演が好きなので、『赤い運命』のトウモロコシのシーンでキャッキャ思ったのにラストでまた心底絶望し、そして『雨鱒の川』を見て初々しい2人でちょっと復活した。そして、「やっぱり代表作『のだめカンタービレ』の玉木宏ってマンガから抜け出してきた、いやマンガ超えている!」とか、「『ROCKERS』の玉木宏の役とビジュアル最強じゃね?」とか、「三枚目役なのに、意外と『ウォーターボーイズ』のTシャツ玉木宏も良い感じ。若いっていいねー。やっぱりこれが玉木宏のルーツ!」とか絶叫しながら楽しみ、どんどん玉木宏にハマっていく日々が続いた。

そんなことしているうちに、運&タイミング良く『あさが来た』が始まった。この『あさが来た』でも、超絶怒涛のイケメン2枚目な夫なのに、仕事はしないで遊びに夢中で飄々としていて、だけどちゃんと支えが必要な時には支える夫を熱演していた。雨の中、あさを探しに、颯爽と傘をピシャっと広げていく様は本当にカッコ良かった。「嗚呼、玉木宏ってこういう俳優だよなー」って、あのシーンで思った。普段は、全然カッコつけないし、情けない姿&変顔&白目だって晒してくれるのに、決める時は決めるんだ。超絶怒涛のイケメン2枚目だから、それも見事に決まっちゃうんだ。ズルい... 好きっ!ってなる感じ。

今放送中『スパイラル〜町工場の奇跡〜』の玉木宏もカッコいい。セリフとか仕草をキザるカッコ良さではなく、39歳となった玉木宏の熟年された「仕事が出来る男」的なカッコいいがダダ漏れ放送中である。いつも通り全然カッコつけていないのに、凛としていてカッコいいのである。第6話で取引先が危機となった時にテキパキと指示する所が最高で、いい歳の私にはどんな優しくキザな言葉や仕草よりもゾクゾクした。そして、『きょうは会社』の頃から思っていたが、ちゃんと鍛えている大胸筋と上腕二頭筋が、スーツをまとっていても分かる。逆に鍛えているからこそ、スーツ姿がビシッと決まってカッコいい。日々鍛錬している男。内面から漏れる良い男度と色気。そして表情もコロコロ変わる。満面の笑顔で顔を皺くちゃにして、タレ目がよりタレる。と思えば、『きょうは会社』の黄昏シーンのように切ない顔を見せたり、『スパイラル』のように人目をはばからず号泣しちゃう。こんな男を惚れるなという方が無理ってくらいいつも魅力に溢れた男を演じてくれている。

玉木宏超絶怒涛のイケメン2枚目は、『きょうは会社』あたりの35歳から「内面から漏れる良い男の色気」が加わって第2フェーズに突入した。そして今、まだカッコいい絶頂期が絶賛更新中である。超絶怒涛のイケメン2枚目俳優ではあるが、それだけが彼の魅力という訳でもない。人間の愛嬌を超絶怒涛のイケメン2枚目と共に見せてくれ楽しませてくれる玉木宏。だから私は玉木宏が好きでたまらない。

私は反町GTOが好きでたまらない

私は反町GTOが好きでたまらない
www.nikkansports.com

こんな☝記事が話題になった。反町隆史の『GTO』が、平成ドラマでダントツナンバーワンと即答できるほど私は好きだ。日本のドラマは、ここ最近熱心に見るようになったので、反町GTOの頃は年に1本見ればいいレベル。でも、反町GTOはリアルタイムで全部観て、毎週楽しみにしていた程ハマった。今でも年に数回通しで見る程好きで、台詞だって言えちゃう位繰り返し見た。

今でも再放送されたりするので知っている人が大半だとは思いますが、念のために反町『GTO』の説明。フジテレビ系の関西テレビが制作の1998年夏季シーズンに放送されたドラマ。藤沢とおるの同タイトルのマンガが原作で、遊川和彦が脚本。最終回は、視聴率35.7%で、一年後にはスペシャルドラマも放送し、その半年後には映画化もされたほどの人気。GTO=Great Teacher Onizukaこと、主役の鬼塚英吉役を反町隆史、ヒロインの冬月あずさ役に後に反町隆史の妻となる松嶋菜々子。2人が教鞭に立つのが、武蔵野聖林学苑という地域で2番目位の進学高校。校長は不在で、理事長の桜井あきら(白川由美)が学校をまとめようとしているが、2年4組は問題があり、ここまでずっと担任がすぐに辞めてしまっていた。求人を見た鬼塚の親友で警官の冴島(藤木直人)が教師になりたい鬼塚に伝え、面接に向かう。しかし元暴走族の頭だった鬼塚は、生徒をクズ呼ばわりした教頭(中尾彬)と衝突。その現場を見ていた理事長が一存で2年A組の新しい担任として採用する。しかし、早速生徒たちは鬼塚に反発していく...

GTOの何が良いって、名台詞の宝庫だったこと。私は今でも思い出し、人生の教訓にしている台詞が沢山ある。何かの壁にぶつかった時、私にはGTOの名台詞があった。心折れて自信を無くした時には、4話目で冬月先生が言った「女にとって一番大事な事って、自分自身に自信が持てるかどうかじゃないかな?白馬の王子様を待っているだけの人生は送って欲しくないの」と、同じ回で鬼塚が言った(本当は冬月先生の高校時代の先生)「お前はお前でいいじゃねーか!」を思い出す。マウンティングされてイラっとした時は、5話目鬼塚の「そんなことだから男を見る目が腐って、何も見えなくなるんだよ。愛はな、品定めなんかじゃねえんだよ」を心の中で叫ぶ。嫌な人に遭遇しちゃった時には、5話目の勅使河原(井田州彦)の「鬼塚先生みたいな方がいるから、世の中はバラエティに飛んで楽しいわけですから」を思い出し、許してあげる。

思えば、1話目からガッツリと心を鷲づかみにされた。1話目は、水樹ナナコ(希良梨)の家の壁をぶち破ってしまう回である。あの大胆不敵な壁ぶち抜きで、私の壁もぶち抜かれた。そして2話目で一番崩れそうにもない菊池善人(窪塚洋介)を味方につけてしまうのも上手かった。その後、菊池はガッツリ味方という訳ではないが、ピンチには必ず助けてくれた。クラスで大人ぽかった菊池くんと村井国雄(池内博之)の関係性も2話目から6話目辺りの微妙な2人の関係を敵対という単純な形で描かれていなかったのも良い。その村井回である6話目も鳥肌立った。池内博之の間がおっそろしい!熱血教師風の体育系の先生に殴られた後の「だからせんこーなんて信じられないんだよ!」までの間が尋常じゃない位長くて、ガクブルしました。あの間の緊張感は神の間。吉川のぼる(小栗旬)のイジメの回も、生徒間のイジメだけでなく、大人の間にも存在するイジメを描いたりしていたし、援助交際の回も愛のあるセックスと無いセックスは何が違うのか真剣に描いていて、その中で名台詞がビシビシきまる。単なる学園物だけじゃない、どの年代でも楽しめるドラマだった。

何より鬼塚が最高にカッコ良かった。5話目に松嶋菜々子演じる冬月先生を助けに颯爽と現れ、ストーカー勅使河原先生をケチョンケチョンに打ちのめした後、噴水で冬月先生にも説教する流れまで、完璧過ぎました。この時の反町が24歳とか信じられません。今の24歳の俳優は高校生役まで演じさせられているっていうのに。当時、反町も髪型とか似せてないとか、バイク乗れないとか、色々批判されていたのを覚えているけれど、私にとっては最高にぐれーーーとな鬼塚英吉でした。飄々としていながらも、決める所は決める、それが鬼塚英吉

そして主題歌『POISON 〜言いたい事も言えないこんな世の中は〜』。大人になると「言えないことも言えないこんな世の中は」という部分、かなり刺さる。最近では、ツイッターやる度にそのフレーズ頭に浮かぶほど。匿名で書いているのと違うからね。

あれから21年。反町隆史の名前を聞く度に、私は鬼塚英吉がポケットに手を突っ込みながらも、どこか凛とした立ち姿を思い出す。私も日本のどこかで倒れて、反町隆史に介抱されるという1/10000000000の確率でしかないような幸運に恵まれたら、この思いを伝えてみたいが、まずないのでここに書きのこしてみた。反町GTO、ぐれーーーとだったよ!

いち教師です

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